英詩

サイモン・アーミテイジ 「叫び」

The Shout We went out into the school yard together, me and the boy whose name and face I don't remember. We were testing the range of the human voice: he had to shout for all he was worth, I had to raise an arm from across the divide to s…

 英詩は読者を獲得するか

阿部公彦『英詩のわかり方』(研究社、2007年3月) 小林章夫『イギリスの詩を読んでみよう』(NHK出版、2007年7月) バッハの楽譜 いつも昔の話ばかりで恐縮してしまうが、中学生や高校生の頃、一人で東京に出てくる機会があるとだいたい銀座に向かった。僕…

 サイモン・アーミテージ編 『ショート&スイート 101の超短編詩』

〔Simon Armitage(ed.) Short and Sweet - 101 Very Short Poems (Faber, 1999)〕 語数を減らして ジョージ・オーウェルの小説『一九八四年』の舞台はイギリスで、登場する人々は普通に耳にするような英語を話す。しかし「偉大な兄弟」が率いる全体主義政…

 イェイツ「サリーガーデンのほとりで」

今回はテレビを観た話。1月28日夜9時から教育テレビで、いつもはよく「N響アワー」をやっている時間なのだが、「思い出の名演奏」と題した番組を放映した。そして、とくにこの夜はイギリスの20世紀を代表する作曲家、ベンジャミン・ブリテンと、彼のパート…