2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

 ジェイン・オースティン 『分別と多感』

〔Jane Austen Sense and Sensibility 1811〕 (中野康司訳 筑摩書房ちくま文庫 2007) 姉妹の文学ふたたび 感情を抑制して、常に分別ある態度を怠らないお姉さんのエリナー。一方の妹マリアンは自分の感情のおもむくまま、言いたいことを言い、したいことを…

 マーガレット・ドラブル 『針の眼』

(伊藤礼訳、新潮社 1988) 〔Margaret Drabble The Needle's Eye 1972〕 ロンドンの北部にあるマズウェル・ヒルという小さな街を、僕は自動車で一度だけ通ったことがある。それは雨の降る暗い夕方で、こういう天気と時間帯ではありがちだけど、道路はかなり…